ブログ

2023年10月

2023.10.25

歯周病と全身疾患の関係

『慢性炎症』という言葉を聞いたことがありますか?

炎症とは、歯肉の発赤、出血、腫れ、痛みのことです。

慢性炎症は、一過性に治まるはずの炎症反応が完全に治まらずにダラダラ長引き、持続的に炎症を抱えている状態のことです。

歯周病の大きな特徴の一つが「慢性炎症」です。

歯周病になると歯の周りの組織が炎症し、特に歯肉は赤く腫れてきます。ひどいと膿が出てくることもあります。

歯肉が炎症を起こすとたくさんの炎症性物質が作られます。
この炎症性物質が歯肉の血管から入り込んで血流を通じて各臓器にたどりつくことがわかっていて、
全身の疾患につながったり悪化させたりします。

以下は、歯周病による慢性炎症によって悪化する病気の代表的なものです。

⚫︎糖尿病
歯周病菌が血糖値を下げるインシュリンの働きを阻害して悪化させる可能性があります。

⚫︎心筋梗塞や脳梗塞
心筋梗塞、脳梗塞は血管の病気の代表です。こうした循環器疾患の引き金になるのが動脈硬化で、
動脈硬化を起こした血管内壁から歯周病菌が見つかったと多くの研究結果でわかっています。

⚫︎早産・低体重児出産
早産の妊婦さんや早産・低体重児のリスクのある妊婦さんの羊水や胎盤組織から歯周病菌が検出されたことがわかっています。

⚫︎間接リウマチ
歯周病と間接リウマチの病因、病態に共通点が多く、免疫力の低下によって歯周病を併発しやすい一方で、
歯周病治療で間接リウマチの病状が改善したという報告もあります。

⚫︎慢性腎臓病
歯周病の重症度と腎臓の機能低下が関わっていることが報告されています。歯周病が慢性腎臓病を悪化させる可能性があります。

⚫︎誤嚥性肺炎
誤嚥にともなって食べ物や唾液などが病原菌とともに気管内に入ることで起こる肺炎です。
原因となる菌に歯周病菌も含まれることがわかっています。

⚫︎骨粗鬆症
歯周病と骨粗鬆症は骨に変化があらわれる病気でとても深い関わりがあります。
骨粗鬆症によって全身の骨密度が低下し、歯を支える顎の骨の骨密度や骨量の低下が起こることがあり、
こういう状態で歯周病が発症すると進行も早くなります。


歯周病になることで全身に深く関わることがわかったと思います。
歯磨きすると出血するとか違和感があるなど、ちょっとした症状でも早めに歯医者さんで診てもらう事で
ご自身の健康につながると思いますので、ぜひ歯科検診をしましょう!

(衛生士 S)

2023.10.17

ホワイトニングとは?

歯が白いと顔の印象が違いますね!
マスクなし生活も少しずつ浸透してきていますが、きれいな白い歯だと笑顔が数段アップして見えます✨

来院された時に、歯を白くしたいと言われる方がいらっしゃいますが…
クリーニングとホワイトニングを同じものだと思われている方が割りと多いので、今回はその2つの違いについて書いてみようと思います。

まず、歯のクリーニングとは…
歯の表面に付着した歯垢、歯石、着色を除去するものです。
コーヒー、ワインなどに含まれるポリフェノールやタバコのヤニなど歯の表面に付着した着色は、クリーニングで除去できます。
※保険適用です。

ホワイトニングは…
天然の歯を根本から白くするものです。
ホワイトニングの薬剤を使い、歯に染み込んだ有機性の着色成分を分解・漂白します。
加齢で歯が黄色くなるのは…
歯の表面は半透明のエナメル質で覆われていて、その下に黄色い象牙質があります。
加齢により、エナメル質は磨耗して薄くなっていき、象牙質の色はだんだん濃くなっていきます。
その結果、エナメル質から下の象牙質の色が透けて黄色っぽく見えるようになってくるからです。
※ホワイトニングは保険適用外です。


ホワイトニングにはホームホワイトニングとオフィスホワイトニングがあります。
ホームホワイトニングは自宅で行うホワイトニングです。
歯科医院で専用のマウスピースを作り、自宅でマウスピース内にホワイトニング剤を入れて数時間着用してもらいます。
2週間~数ヶ月かけて少しずつ白くなっていきます。

オフィスホワイトニングは、歯科医院で行うホワイトニングです。
ホームホワイトニングよりも高濃度のホワイトニング剤を用いて行うホワイトニングです。
一回の施術でも効果が出やすいと言うのが特徴です。

ホワイトニングの適応外
・エナメル質、象牙質形成不全による歯の変色
・被せ物、つめ物
・神経のない歯(歯の内部にお薬を封入して白くするウォーキングブリーチ方はあります)
・無カタラーゼ症の方は禁忌

当院ではホームホワイトニングのみ行っております。
興味がある方は気軽にお尋ねください☺️

(衛生士 K)